2011/02/07

両脇にボーダー

壁と同系の色、トーンでカーテンを掛ける場合、輪郭を一本引くことで、窓の雰囲気がガラリと変わります。




カーテンの両脇にアクセント。こちらは細めのボーダーになります。

デザインに取り入れる場合は、つまみの分も計算に入れて、見栄えの幅を考える必要があります。
ヒダ倍率分、出来上がりの見た目ボーダー幅は、少なくなります。

青のストライプ生地スミノエU3082をお選び頂いたのは、元気な男の子のお部屋。
軽快な感じ、チョット海への冒険っぽくアレンジをします。
帆布調の生地、サンゲツCK8533をボーダーにお勧めしました。


リフォームのお家でこちらの窓はシングルガラスの窓でしたので、リターンを付けて防寒対策をしています。


こちらの窓は出窓、レースは出窓内でしたのでドレープはシングルレール。リターンは付きません。
ただ、どちらのボーダーも前面からの見栄えは同じになるように、それぞれの幅を調節しています。



両脇にボーダーを付け足す方法は2種類あって、生地のジョイントと同じ方法(加工代はそれほど多くは掛かりません。)と、
ボーダー生地を本体に巻き込んで作る方法があります。
普通のジョイントと同じなら、加工単価同じ?イエイエ、上の写真をよく見て頂くとわかるのですが、芯地の部分は生地が変わるのに合わせて途中で糸を変えています。もちろん裾側も、ツマミも。
指定された生地の巾で割いて正確に巾継していくので、手間はかかるんですよ。



下の写真は、とっても気に入って頂いた生地川島セルコンFT1653をシェードにお仕立てした物。今回は普通のジョイントで。



折角気に入って頂けた生地は壁の色とさほど変わらず、生地1色では、壁に溶け込んでしまいそうでした。
そこで、無地、濃いめの色でスミノエU3045を使い境界線を。
ボーダー部分の生地は、同じお部屋の掃き出し窓に選ばれた生地と同じ生地・色違いになります。

窓のWサイズが、1800mm程度、生地巾が1500mmでしたので、気に入って頂けた生地のみなら2巾必要です。
1巾だけ使い、残りの部分を無地の生地でボーダーに。
無地は単価が割安でしたので、見栄えと価格の低減の両立が出来ました。

これサイトーさんが良くやる(?)手法ですよね。サイトーさんって誰?という方はコチラ


掃き出し窓はU3043をお選び頂きました。
こちらの生地は、ぎらつかないちょっとした光沢がとっても上品です。
レースはスミノエさんからD4039を。外のお庭がレースのフィルタに掛かって見えて良い雰囲気。
透過性がある部類のオパールプリントレースです。


ダブルシェードのレースは、ドレープをたたみ上げた時の柄位置を重視して裁断しました。

こちらのレースは同じスミノエさんからD4020。道路に面した側ですので、サラクールを使用したレースでプライバシーを重視しています。遮熱機能付きの生地で、透過性があまりありません。
こちらの生地は、ラッカープリントされた生地で柔らかい色合い、掃き出し窓に使ったオパールプリントとの質感もさほど違和感なくプライバシーを保てます。

緯糸直角重視ですので、プリントは若干右上がりになっていますが、これは生地の仕様です。
カーテンよりもシェードの方が、糸目がどれだけ真っ直ぐかが重要です。

今回のダブルシェードはニチベイさんのワンチェーン式を使いました。


一部屋にドレープ、レースとも2種類の生地になりましたが、見えた方が良い部分と見えない方が良い部分の機能をバランスとりつつ、全体の雰囲気を崩さず上手く纏められたと思います。
全体は落ち着いた雰囲気。その中でもくどさの無いメリハリが出来て、とっても良い雰囲気のリビングになりました。
(生地をお選び頂いたのは、お客様です、ハイ。)



他にも、カーテンボックス内の奥行きが少なく、ヒダ山の計算を確認しつつですとか、
結構な私のコダワリとウンチクが詰まったカーテンのお仕事でした。(満足~

あ、まだ紹介したいお話あります。(つづく