製作中の写真を撮っていましたので折角なので掲載します。
APACHE(decorators ヒデキさん&シオさん と art-k)による作品です。
今回の展示作品
こちらの画像は、送られたデザイン画を元にart-kで作成したもの。
見比べてわかるようにほぼ正確に具現化が出来ました。
今回に限らず、なるべく頂いたデザインを忠実に再現する事を心がけています。
ただ、それには曲線や頂点を正確に再現・製作するために数字を当てはめて描写し直し型紙を起こす必要があります。
部品が多く、また曲線ばかりな物は型紙作りが大変。
(型紙無しでは生地の裁断すら出来ません。)
今回、型紙はパソコンから印刷したものを試験的に利用してみました。
画面上でトレースしたものですから正確さは抜群です。
Illustratorで描いた物ですので、実物大での印刷にも使えます。
また製作上の都合や現場のトラブルなど、寸法の変更にも強いですしね。
(大判のプリンターは無いのでA4継ぎ接ぎ^^;
試験的というのは、「今ある機材で出来るか」という所で・・・
特徴的なボイルの切り抜き部分は、レーザーカットとプリエフで。
加工は進弘産業さんに協力して頂きました。
機械を買う余裕はありませんっ! いつもありがとうございますっ!!
Loveの刺繍は岐阜のあーとキヤマさん。(HP無し)
実寸のイラストからの手振りミシン刺繍。
一点物の刺繍はデータを起こすコンピューターミシン刺繍より手軽なんです、頼む側は。
(刺繍してくださる職人さんは大変なのですが・・・)
物作りは一社では限界があります。特に専門的になるほど。
皆様のご協力で今回も形にすることが出来ました。
さて、今回難儀したのが、チョイスされた生地が完全遮光の樹脂張り生地だったこと。
展示会の趣旨とデザインの意図に合う色、その結果。
製作側で出来ませんと言ってしまっては全て一から決め直しになってしまいます。
今回こちらの生地で製作してしまいましたが、
「普通に出来る」という誤解は避けたいので・・・
完全遮光の樹脂張り生地(ゴム張りとか言われます)だと折れません。
折り返した部分がポッコリしているのが写真でわかると思います。
対して今回の仕上げ
綺麗に折れています。
裏側のゴムを折り返し、縫い代部分だけ剥がしていました。
剥がさない場合
剥がした場合
カッターで切り込みを入れて裏のゴム地だけ剥がしていきます。
※生地により上手く出来るものと出来ない物があります。
全ての折り返し部分をひたすら剥がす剥がす。
彼、"ドS"です、間違い無く。
刺繍のオーナメントはベースをプラダンで。
プラダンだけでは中途半端に浮きやヨレが出やすいので。
キルト芯を乗せて。
袋縫いした本体に入れ
最後は手で綴じて出来上がり。
実験的なアレコレも含めての製作でした。
展示会やエンドユーザー様向けどちらにも、次の機会の為のノウハウをまた得る事が出来ました。
ありがとうございます。