2015/08/11

インテリアデザイナーの住む家 投稿祭一人で開催。


発行されましたこちら「インテリアデザイナーの住む家」
トーソー出版さん

今回の本にはうちで製作したものが多く掲載されています。
(この機会に、アップしずじまいだったネタを一斉公開です)


第一回は、サンゲツさんのコーディネートアワードで賞を頂いたこちら

APACHEとして携わらせて頂いた decorators&art-kの作品
掲載16Pです。

まずデカい。とにかくデカい。二間の一枚物。
ヒデキ&SHIOさんはスケール感というか各部のバランスを非常に気にされます。
大きな物ほど俯瞰的にイメージしても数字に落とし込みしづらいので、こうして「実験」を自宅でされているようです。
(各パーツの寸法が、割合としては同じでも、実寸値が慣れた数字とは全く違う大きな数字に。これ実際にやると結構不安になるものです。)


車に入るのか?コレ??の写真(苦笑

当時のお話はコチラ


上部は中央部分が前方にせり出した形のコーニス系バランスになります。

中央部分裏側(縫製中というか・・・組立中


型紙は製作して頂いて送って貰いました。

とにかく大きくて高所ですので、基材は軽く軽く。
そして時間もあまりありませんでしたので、こちらの作業性の良さ。
この2点に集中で材料をこちらで選びました。
(全て厳密に指定されると、製作側としては融通が利かずにかえって製作しづらい事もあります。



骨組みはアルミのバー


生地のベースはプラダンです。(養生用のではなく、普通のプラダン)


プラダンは工作用の超音波カッターで切り出しです。



そうそう

プラダンのサイズは全く足りませんので、つないで使います。
プラダンの切り口の穴を利用して。
穴より若干大きい径のアルミパイプ(30cm程度の長さ)を切り口同士に差し込みつなぎます。

写真の場面から、ぐいっと板を突合せます。


ベース部分、裏側から。

こんな感じで裏側はスカスカのアルミフレーム(シェードI型レールを流用)と汎用の金具を筋交いに。
これで軽さと強度は十分です。
二間の大きさでも、中央を持てば片手でヒョイと持ち上げられる重量なんですよ。

(壁面側へのブラケット位置、要注意です。この手の形はヨコ方向だけでなく、タテ方向の固定も必要になります。)



夜な夜な作業していますと、計算間違いして骨組みが表に出たワーとかあったりですね。
大変でした。


・・・・・・・・・・・・

その後は写真を撮る余裕無かった・・・






カーテン本体部分です。



わかりづらいのですが、オーガンジーピンク側は2枚を重ねています。
色味を濃くしたかったので、2枚重ねとの仰せです。

・・・オーガンジー二重って、縫うの大変なんです。
普通はムリと思って頂いた方が良いかもしれません。


まず下準備として、2枚を正確に合わせて四方を融着テープで固定します。
正確な下準備が肝です。

後は2枚のオーガンジーを1枚と見立てて縫製に掛かれば・・・・一応出来ます。


シアーの下部はボックスヒダです。
オーガンジーでボックスヒダを上から下までスポーンと出そうと思うとですね・・・



アイロンワーク。


アイロンワーク。


アイロンワーク。


アイロンワーク。



ひたすらアイロンワーク。



裏返してみて、ちょっと気持ちいい見栄えに満足。

再びアイロンワーク。


読むのもクドイほどのアイロンで出来上がります。(笑




写真はフリースタイルワイヤー(ドレス等で使うスタイリング用の資材)

シアーの横張がきつく、また丈が非常に長いので、ヒダが暴れるのを心配しました。
上下切り換え部分に仕込みます。
コレでクセを付けてプリーツの出方を強制的にコントロールしようという目論見です。
(施工写真ではクリップ状の飾りでスタイリングをしてあります。)



頻繁に開閉をする窓にはお勧め出来ませんが、形を一発決めたら動かさない部位には有用です。





バタバタと製作をしていたので、製作中の写真を準備しきれませんでしたが・・・
こんな裏側でした。


最後に写真1枚


こちらの窓1つ分で使用した生地。

仕様によっては、新築一件全窓分くらいあります(笑




インテリアデザイナーの住む家について、この投稿の補足です。
decoratorsさんのページのお仕事全てを請け負ってはいません。
他の縫製屋さんのお仕事も掲載されております。