デザインの解説はヒデキさんのブログこちらをご参照下さい。
http://blogs.yahoo.co.jp/petbottol/52383510.html
今回本当に申し訳がありません。とんでもないトラブルに見舞われまして・・・
ハート左部分の生地がヨレてしまい、お恥ずかしいお仕立てとなってしまいました。
まったくもって私どもの責任です。展示品の仕上がりに不都合がありましたこと、
申し訳ございませんでした。
OZONEでの再展示の際は不具合をお直しして、皆様にお見せ出来るように致します。
レース部分で起きた、今回の不具合の説明です。
通常とは全く違う仕様の為起きたトラブルでした。
(言い訳とも取れてしまいますが、あえてこういった事例も公開させて頂きます。)
上の写真2種のボイルを貼り合わせで起きた事例です。
2枚を重ねる必要があったのですが、そのまま水平直角を揃えて重ねますと、
写真のように大変モアレが出てしまっていました。
糸目のピッチがちょうど揃ってしまっていて、微妙な誤差がうねりとなって
モアレを浮き出させてしまっています。
回避する方法としまして、生地を変える事の他に、写真のように2枚の角度を変えて重ねる
手段があります。展示の都合上同一メーカーであること、また後幕ドレープを透かせる事等
により、生地の変更はせず、角度を付けての加工といたしました。
シルエットシェードが、前後ろシアーの糸目ピッチを変えてモアレ回避をされていたと思います。(不確かですが)
写真の通り、重ねる角度を変える(糸目の方向を変える)事でモアレが全く消えているのが
おわかり頂けると思います。
この時点ですでに私の製作手順を誤っていたのですが、気がつかず・・・
また生地のサイズ都合上、角度を付けきれずモアレも完全に回避しきれない状態でした。
表のモザイク側レースを仕上がりに対して垂直に、ベースとなるボイルをバイアス取りしたのが
間違いでした。
仕上がり直角になる生地を大きくハートの形に切り抜いたため、バイアスになっているベース生地
に予想以上の不安定な力がかかり、仕上がりサイズにお仕立てした時点で、バイアス部、
垂直部(2枚貼り合わせ)の違いから、完全に全体のコントロールを失ってしまっていました。
展示会開催に間に合わせる為に、パネルトラックという仕様上やむなく出来上がりの輪郭のみ、
水平直角を揃えての展示とさせて頂きました。
展示会にふさわしいコンセプト、全体のストーリー性やお客様が体験・操作できる仕掛けなど
デザインの要素は、今回の展示品の中で一番だと思っています。
それだけに、完璧なお仕立てに出来ず、申し訳ないやら悔しいやら。
今回のような大きなお仕事を頂いた中で、自らの至らなさを痛感した作品となってしまいました。
百瀬さんのプレゼン大好きなんですよ・・・
釣部さんには毎回勉強会でお世話になっていますし・・・
スミノエ様、綺麗な縫製が出来ず本当にすいません。
貼り合わせにはポリアミドのシートを使っています。
MANASさんのバランスでも使用した物です。
ユニテックパロマ様、ありがとうございました。
ハートの形に切り取ったレースをシートの上に乗せ
輪郭を「刃を落とした」超音波カッターで押さえつけて2枚のレースを融着させます。
切り抜いた部分のポリアミドシートが外れますので、そこからアイロンによる全体の貼り合わせ
という手順で行いました。
プリエフ加工の場合、本来はローラープレス等を用いた圧着をしなければいけません。
今回は、数回使用の展示仕様ということで、当社においてアイロンによるプレスとさせて頂きました。
こちらも型紙はヒデキさんより実物大の型紙で指定して頂き、製作をしました。
写真の白い紙は型紙用に書き写す紙。トレーシングペーパーで良いのですが、
今回の作品はどれも大きいですので、障子紙を使いました。
安くて大きいのでお勧めです。
実物大の型紙があると、製作時、全体のバランスがわかりやすく、とても作業がし易いです。
Oの文字輪郭に使ったトリムFAは2枚重ねてボリュームを出しています。
ジョンレノン・オノヨーコの逸話を再現したYESの刺繍でした。
こちらの作品については、OZONE展示後にもう一度細説をさせて頂きます。
今回は以上です。