2015/08/20

インテリアデザイナーの住む家 投稿祭その6-3

「インテリアデザイナーの住む家」トーソー出版さん

D'Arc Decoさんの56ページ、その3です。

前回はホルダーの話で終わってしまいました。
それを使用したバランスのお話です。



ホルダーの形に合わせて、ピンワークも立体になります。
今回にだけ使用する物ですから、こういった場合はダンボールを実寸そのままに組んで、取り付け場所に見立てます。
ダンボールですから丈夫でしかもピンが刺せる。お勧めです。(縫製屋さん向け

上の写真は一度キッチリ作った試作。
本番は全体のイメージの為、ここから若干「崩し」ています。


カチっと作らずにラフに「崩し」たスワッグを、とのリクエスト。

いきなり上のスワッグを作ろうとはせずに、

最初にかちっと作っておいてから、
部分的に崩していきます。


試作の後、本番へ。

上手く行ったようですが、実は・・・

風通織りのシアーだったので、ほっとくと生地が暴れる暴れる(笑

風に煽られたりすると、この爆発状態に・・・

生地を押さえ込むために、チョット小細工を足してお納めしています。
(タグピンで要所を繋げていっただけなのですが。)

バイアスに取ればどんな生地でもOKというワケでは無いです。ご注意下さい。





カスケードの型紙試作も何種類か。
細部のデザインも入念に打ち合わせしながら決めていきます。

とはいえ今は写真を撮ってメールでやり取りが出来るのでありがたいですね。



出来上がったカスケード。
コサージュが付きます。
これだけ並べると壮観です。



コサージュはシュシュ状のオビを作り、ぐりぐりと巻いていきます。




これら紹介している物は、現場の状況を的確に判断して構造上の問題をクリアしながらデザインされた物です。壁、下地あってのデザインになります。


前回の、カメオを加工したカーテンホルダー設計の時に書いておくべきでした。
この人のバックアップが無ければ、こうすんなりとコトは運べません。


ギリギリな施工で本気の +PLAN サイトー さん。
現調と取り付けを担当して頂きました。

こちらの窓はらせん階段の吹抜。
足場が組めず大変なコトになっています。


彼のポジションが一番スタイルカーテンの供給側で足りないポジションだと思います。

キチンと現場の状態を把握する事は、例えるなら方眼付きのまっさらな紙。
現場の状態がうやむやなままなのは、水面に描くようなものかもしれません。

現調、デザインを描くより前に、必ずクリアにしておかなければいけない部分です。



デザイン、製作、それに現場(施工は元より下地等の把握から)
紹介している施工事例に必要な3つの役割です。



以上です。